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不眠&精神疾患の方に多いサーカディアンリズム不順の理解と修正

概日リズムとは、約24時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。 一般的に体内時計とも言う。 厳密な意味では、概日リズムは内在的に形成されるものであるが、光や温度、食事など外界からの刺激によって修正される。 動物では24時間の明暗の周期に従っており、完全な暗闇の中に置かれた場合には、24時間に同調しない周期となる。 これをフリーランと呼ぶ。こうした非同調した周期は明暗などの刺激によりリセットされる。脳の視交叉上核が、体内のそうした周期に影響を与えているとみなされている。周期的でない周期におかれることによる概日リズムの乱れは、不快感のある時差ボケを単純に起こしたり、概日リズム睡眠障害となる場合がある。 時間生物学は、日、週、季節、年などの単位で経時的に変化する生物のリズムを研究する学問である。
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うつに対処するために必要な栄養素

2012年、WHOはうつ病などの精神疾患で苦しむ人が世界で3億5千万人を超えるとの推計を発表した。 さらに、年間約100万人の自殺者のうち過半数がうつ病の兆候を示しており、うつ病や自殺は日本だけではなく世界的にも重要な公衆衛生上の問題である。 うつ病や自殺に心理社会的要因が関連していることはよく知られているが、食事要因については明らかではない。
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セロトニンの分泌方法とは!?

セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから5-ヒドロキシトリプトファンを経てセロトニンになる。 人体内には約10mg存在し、消化管粘膜に90%、血小板中に8%、脳内の中枢神経系に2%存在する。 体内では主に小腸にある腸クロム親和性細胞、および腸クロム親和性細胞様細胞が産生し、腸の蠕動亢進に働く。 そのため、消化管のセロトニンが過剰に分泌されると下痢になり、分泌が少ないと便秘になる。 消化管で生成されたセロトニンの一部は血小板中に取り込まれ、血液凝固・血管収縮、疼痛閾値の調節、脳血管の収縮活動の調節などに働く。 一方、脳内の神経伝達物質として働くセロトニンは脳幹の縫線核で合成される。 腸で生成されたセロトニンは血液脳関門を通らないため脳のニューロンに直接作用する可能性はない。 5-ヒドロキシトリプトファンは血液脳関門を通過するが種々の副作用を示すため、脳内セロトニンを増やすためには栄養学的にはトリプトファンの摂取が重要となる